モノとヒトと 越えゆく時間の中で 

 

 

日付けが変わり。

明日を迎える深夜0時過ぎ。

風はまだ止まない。

 

 

少しマシだった花粉症が

目元あたりをぐちゃぐちゃにする。

 

 

だけど、昨日の偏頭痛に比べればなんて事はない。

昨日はやや遠方での撮影後、その兆しが襲う。

一番厄介な段階的に酷くなるやつだ。

 

3時間ほど睡眠を取る事でだいぶ楽になったけれど、

まだ全快ではない。

 

久々の重度な苦しみから、

頭痛が前兆の病名が頭に浮かぶ。

 

いや、決してお大袈裟ではなく、

救急車を呼んだ場合のシュミレーションも

脳内で済ませていた。

 

こうした時、

やはり感じるのは平常時の健康な日々のありがたみ。

 

 

それにしても、

子供たちが元気でなによりだ。

 

 

ふと、そんな事を想う。

 

 

そろそろ春の彼岸の入り。

祖母との今生の別れから、丸4年が経とうとする。

 

 

時間は確実に進んでいる。

 

過去から現在、そして明日、未来へ。

田島氏は、

この時系列を最大の探求テーマに掲げている。

誕生したモノ、ヒトが時間を経て古くなっていく。

 

 

その経過がモノに価値を与えたりする中で、

田島氏は、やはり普遍さを求めてしまう。

 

 

家や車といった高価な買い物。

自身が支払った大きな金額がずっと頭に残る中、

数年経ち、修繕費が掛かりだし、

物自体にもさほど興味を感じなくなったりもする。

 

高額な買い物の、唯一の成功は、

そのモノ自体や、

そのモノがもたらした幸せで有意義な時間だと。

価格以上であったり、プライスレスなモノになっていれば

この上なくしめたもの。

 

 

0時19分。

あれ、さっき見た時は11分だった。

長い時間を過ごしたと感じていた、

そんな深夜の、大切な一人の時間。

 

 

一人は男子を強くする。(笑)

 

まだ8分しか経っていなかったのが少し不思議だけど、

こんな感覚はよくあること。

 

ただ、やはりはやり。

時間は刻一刻と進んでいる。

 

 

いわゆるカメラマン。

職業であり、いわゆる肩書き。

そんな田島氏の写真とは?

 

 

時の封印。

 

 

写真は永遠の二番手。

 

胸に手を当てる。

一番はここに記憶で残す事。

 

写真はあの日を思い出すのに最適。

 

 

 

 

モノとヒト。

 

そして場所。

 

事実を正確に残したい。

 

 

デジタルデータ全盛のこの時代。

 

だからこそ。

最近は特に。

紙で残したい気分。

 

 

一枚一枚の写真が与える記憶の巡り。

それは人にやる気をもたらす。

そう信じてやまない。

 

 

 

モノもヒトも。

一生は素晴らしい。

 

しかし。

皆の名言、人生は一度きり…

 

いやいや、これは違うよ。

 

魂は繋がって行く。

時間と時空を越えていけるもの。

これだけが例外。

 

魂はあの日を憶えている。

 

 

 

明日もやや遠方。

春の情景に、人の営みを撮る。

 

 

 

 

魂は旅を続ける。

縁あるモノとヒトと共に。

 

 

田島写真館・田島源夫写真事務所 2021